幸せになりたいならコレを読め!幸福ホルモン「セロトニン」のはたらきや増やし方を紹介
あなたは足りてますか、セロトニン。
きっと僕には足りていません。
なぜなら、日々の中で幸せや満足感を感じられないからです。
あと、生活リズムが狂っているので朝日を浴びる機会が少なく、体内でセロトニンを作れていないだろうなって思うから。
「セロトニンってなんじゃらほい」という人のために説明すると、セロトニンは脳内ではたらく神経伝達物質(シナプス間で情報をやりとりする意識の運び屋的な存在)の一種です。
代表的な神経伝達物質の例としてはアドレナリンが挙げられます。
アドレナリンは心拍数や血中の糖分濃度を上げる作用があり、ストレスに対抗できるように体内の環境を変化させる働きを持っています。
このように、神経伝達物質は「身体の調子を変化させる」役割を持っているんですが、セロトニンは「人体を幸福にする」という超大役を担っているのです。
セロトニン以外でこんなフェイトを背負えるのは、アンパンマンか鉄腕アトムくらいでしょう。
ああ、待ってください。
「幸福」とか言ってますが、別にヤバい宗教やエセ科学じゃありません。
セロトニンは本当にあなたの人生を幸福にしてくれる(かもしれない)んです。
僕がこれから話すのは眉唾の情報でも希望的観測に満ちた自己啓発でもありません。
現代医学の見解に基づいた、至極まっとうな「幸せに生きるためのヒント」です。
まずはセロトニンがどのような働きをするのか、ざっくりと見ていきましょう。
セロトニンは自律神経に働きかける神経伝達物質
まず、冒頭で説明したようにセロトニンは人の幸福に直結した神経伝達物質です。
セロトニンは「自律神経のバランスを整える」ことで、間接的に人間を幸福にしてくれます。
ヒトの生理現象(動機や体温、瞳孔など)を変容させているのは、自律神経と呼ばれる神経です。
この自律神経は、身体を活性化させる交感神経、鎮静化させる副交感神経、というように大きく2種類に分かれます。
徹夜明けで「アドレナリンが出まくってるわ」という人はずっと交感神経が優位の状況にあるので、信じられないくらいに元気です。
寝なくても平気だし、テンションも高くなります。
何もその人が並外れた体力を持っているというわけではなく、交感神経が優位だから「ずっと身体が活性化している」状態なのです。
「ずっと元気でいられるならそれは幸せなんじゃないの?」と思う方もいるでしょう。
しかし、それは大きな間違いです。
身体がずっと活性化したままでは、いずれエネルギーは枯渇して様々な弊害が生じてしまうでしょう。
「ずっと元気」な人が陥る致命的なワナ
学生時代、「寝ると逆に疲れる」という友人がいました。
結論からいうと彼は「ずっと疲れている」状態にいたのです。
眠ることで副交感神経が優位になり、これまで交感神経が無理をして保っていた身体に本来の疲れがどっと押し寄せてくるので「眠ったせいで疲れた」と錯覚していたのでしょう。
もともと、身体はそれだけ無理をしていたのです。
医療法人仁木会はこの状況を「身体の緊急事態」と称して以下のように説明しています。
この身体の緊急状態は短時間しか持ちません。これが長く続と、当然体は消耗します。むりして早く動かしていた心臓に、心臓疾患を引き起こしたり、脳は興奮しているため、不眠症となったり、頭痛が出現したり、胃潰瘍や肩こりなど様々な不都合な状態が引き起こされます。
ずっとフルスロットルで走れる車が無いように、ずっと無理をできるヒトの身体もありません。
休息をとってリラックスし、副交感神経を優位にする時間が必要なのです。
副交感神経を優位にすることで、体内の様々な機能が沈静化します。
唾液の分泌が抑えられたり、心拍数が穏やかになったりという変化が起きるのです。
いわば身体が「今は無理しなくていいや」と省エネモードに切り替わった状態であり、身体はこの期間に次の緊急事態に備えて体力を蓄えます。
ここでセロトニンの重要性が際立つのです。
セロトニンは副交感神経を優位にさせるだけでなく、痛みを和らげ、意識をはっきりと覚醒させます。
同時に、精神を安定させる働きも持っているので、巷では「幸福ホルモン」と呼ばれることもしばしば。
忙しない現代人には特に欠かせないものなのです。
セロトニンの分泌で身体に起こる良い変化とは
セロトニンが多く分泌されると以下のようなメリットがあります。
セロトニンには、脳の大脳皮質という部分に働き、起きている時にスッキリした意識にさせる・朝起きる時、体を活動する状態にさせる・痛みの感覚を抑制させる・抗重力筋に働きかける、など様々な働きがあります。
引用:https://www.lab.toho-u.ac.jp/med/omori/kensa/column/column20141027.html
逆に、セロトニンが減少すると、以下のようなデメリットが生じます。
寝起きが悪くなったり、些細なことで痛みを感じやすくなります。また、抗重力筋は重力に対して姿勢を保つために働くまぶたや首や背中などの筋肉のことであり、セロトニンが不足すると背中が丸まったり、どんよりとした表情になってしまいます
引用:https://www.lab.toho-u.ac.jp/med/omori/kensa/column/column20141027.html
まるでいいことがありません。
ここまでくるとどうして水素水がバカ売れするのにセロトニンが売られていないのか不思議になるレベル。
まだまだある、セロトニンが及ぼす人体への影響
さらに、セロトニンは2008年には100万人以上が罹患しているともいわれている「うつ病」とも深い関わりを持っています。
厚生労働省のうつ病データによると、
このようなタイプのうつ病では、セロトニンやノルアドレナリンなどの脳内の神経伝達物質の働きが悪くなっていると推測されています。しかし、これもセロトニンやノルアドレナリンに作用する薬がうつ状態に効くことがあるため、考えられていることであり、まだ十分に実証されているとはいえません。
引用:厚生労働省
以上の見解が記されているのです。
うつ病の罹患者は著しくセロトニンの分泌量が少なく、またセロトニンの投与で寛解に向かったため、セロトニンとうつ病は深い関係があるとの見方がなされています。
ぶっちゃけ消費税とかインボイス制度とか後回しでいいから、はやくセロトニンだけ手早く摂取できる薬をくれよ、と思うのは僕だけでしょうか。
セロトニンを増やす方法について本気出して考えてみた
ということで、僕らが幸福に生きるためのヒントであるセロトニンについて見てきましたが、問題は「どうすればセロトニンを増やせるの〜?」ってことです。
実はめちゃくちゃ簡単にセロトニンを増やす方法があるので、僕が「これ最強じゃね?」って思ったものをピックアップしてご紹介します。
・朝の太陽光を浴びる
・軽度な運動(ウォーキング、ジョギング、サイクリングなど)を継続する
・感動するものに触れて涙を流す
・瞑想に取り組む
・バナナを食べる
太陽光でなくとも2500ルクス以上の光を浴びればセロトニンは分泌されますが、白色灯では到底2500ルクスには足りません。
なるべく太陽光を浴びるようにしましょう。
運動もセロトニンの分泌には大きな好影響を与えるのでおすすめです。
軽度な運動とは、「日常に取り入れられる程度の運動」を指し、よく「リズム運動」と呼ばれています。
ながら運動ではなく、一定のリズムを意識しながら集中して取り組むのが肝心です。
ダンスや咀嚼などもリズムを意識する運動に入るので、セロトニンの増加によいといわれています。
涙を流すことで交感神経は副交感神経に切り替わり、セロトニンの分泌が促進されることがわかっています。
また、涙を流すと「マンガン」と呼ばれる元素も涙と一緒に流れ落ちるのですが、このマンガンはうつ病にかかるリスクを高めるともいわれており、感涙するとセロトニンを増やしつつマンガンを放出できるので一石二鳥の効果が生まれるのです。
「胡散臭ぇ!」という声が聞こえてくるようですが、瞑想もかなり効果的なのでご紹介します。
お寺で微動だにしないまま座禅を組み、少しでも動こうものなら理不尽にも肩を殴打されるイメージが強い瞑想ですが、海外では「マインドフルネス」という呼び名で認知されている非常にメジャーな健康法のひとつです。
なにも座禅を組む必要はありません。
呼吸に意識を向けることで雑念から開放され、すっきりした頭と心を取り戻すのが目的なので、気楽におこないましょう。
おすすめは丹田呼吸法です。
楽な服装・格好をして、へそのしたあたりに意識を集中させながら腹式呼吸を行います。
目は薄く開けておき、体中を脱力させましょう。
ゆっくりと呼吸しながら湧き出てくる雑念をただ「眺める」ことに集中します。
「ああ、あれやらなきゃ」「これをすすめなきゃ」「あれがしたい」などといった意識をすべて受け流していると、だんだん頭の中がクリアになっていくのです。
じつはこの時間は副交感神経を優位にする効果があるので、心身ともに深いリラックス効果が得られます。
セロトニンの分泌も促進されるので、気軽に取り組んでみてください。
最後のひとつふざけてんだろ、って思われるかもしれませんが、マジです。
セロトニンは「トリプトファン」というアミノ酸の一種から作られますが、このトリプトファンを多く含んでいるのがバナナや牛乳、お肉なので、これらを多く摂取するとセロトニンが分泌されやすくなります。
結論:僕たちがこんな時代で幸せに生きるためには
ここまで紹介してきた方法を思い出してみると、僕たちが幸せに生きるためのライフハックが見えてきます。
つまり、朝日を浴びながらバナナ牛乳を飲み、牛ステーキにかぶりついてから瞑想をして町内を10分程度ランニングすればよいのです。
超健康的なアメリカンおじいちゃんみたいな生活ですが、逆に言えば超健康的なアメリカンお爺ちゃんはこういう生活スタイルを築き上げているから、この年まで元気に生きているのかもしれません。
亀の甲より年の功、僕らも先達を見習って生活スタイルを見直してみる必要がありそうです。
ちなみに、僕がこの文章を書いているのは朝の5時すぎ。
もちろんこれから爆睡します。
僕がセロトニンまみれの幸福な人生を歩むのは、まだまだ先の話になりそうです。